バブルを象徴する遺産！西宮名塩ニュータウンの概要や現状をご紹介
西宮名塩ニュータウン（にしのみやなじおニュータウン）は、兵庫県西宮市の北部・名塩地区にある新興住宅地です。
山の上に建設されたニュータウンゆえに、最寄り駅から斜行エレベーターに乗って（高低差60m）自宅まで行き来する独特の暮らしが特徴。
今回この記事では、バブルの遺産「西宮名塩ニュータウン」についてまとめましたのでご覧ください。
西宮名塩ニュータウン（創造の丘ナシオン）の概要や現状など
<西宮名塩ニュータウン（創造の丘ナシオン）の概要>
西宮名塩ニュータウンの開発が始まったのはバブル期、街びらきは1991年（平成3年）と、まさにバブル絶頂期から崩壊期に開発・分譲開始されたニュータウンです。
住宅都市整備公団（後のUR）が開発し、ニュータウンの愛称は「創造の丘ナシオン」、名塩（なじお）という名前ではなんとなくダサいので「ナシオン」と洋風に命名してみた、というノリですね。
ところが、当初計画人口約12,000人で始まった事業も蓋をあけてみれば、実際に住んでいる方は6,779人と計画の半分程度に留まっているのが現実です。
大阪市内や西宮市街地にも近く、最寄り駅から斜行エレベーターで約2分の場所に広がる美しい新興住宅地「これなら売れる！」という確信があったのかもしれませんが、街びらきの翌年にバブル崩壊、思うように波に乗れなかったようです。
<西宮名塩ニュータウン（創造の丘ナシオン）の現状>
最寄り駅「西宮名塩駅」から比較的近い東山台地区は開発が進み多くの方が居住していますが、駅から遠い国見台地区は住宅開発が思ったほどは進まず、住宅地には大規模メガソーラーが鎮座しています。
山の上にへばりつくようにして開発された新興住宅地は、家と駅の往復だけでも大変。
いくら斜行エレベーターが設置されていても、エレベーターを降りた後に延々続く傾斜をのぼるのは苦行です。
また住宅地販売開始からすでに30年経過しており、住民の高齢化も問題となっています。
日本都市景観100選の大賞に選ばれるほどの絶景！
URの思惑がはずれた西宮名塩ニュータウンですが、1994年（平成6年）日本都市景観100選の大賞に選ばれるほど景色の美しい街であることは間違いありません。
統一された都市計画や美しい街並み、晴れた日には大阪市内までもが一望できる絶景、街のなかはゴミひとつ落ちていない完璧な管理、立ち並ぶ住宅の広さなど大きな魅力があります。
ただやはり山の上に無理やり開発した新興住宅地、斜行エレベーター（2台）の定員は10人程度、人口約6,700名の方が駅を行き来するにはかなりキャパが小さいように思えます。
美しい街であることは間違いありませんが、利便性の悪さやきつい傾斜、また山の上の住宅地は台風等で強い雨風が当たる、住民の高齢化などいくつか問題も抱えているようです。
まとめ
現在、バブルの遺産となってしまった西宮名塩ニュータウンについてまとめました。
西宮名塩ニュータウンは、山の傾斜を埋め尽くすように住宅や分譲マンション、賃貸住宅が立ち並ぶエリアです。
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