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不動産売却におけるトラブル事例と回避する方法

不動産のこと

福田 善行

筆者 福田 善行

不動産キャリア17年

【不動産】家を売るとき買うときはFReeYへ!

不動産売却におけるトラブル事例と回避する方法

不動産の売却では大きな金額が動くので、できるだけトラブルは回避したいものです。
しかし不動産売却時にトラブルが発生することは、決して珍しくはありません。
今回は、不動産を売却するときにどのようなトラブルが発生しやすいのかを知るために、トラブルの事例をご紹介します。
トラブルを回避する方法と、実際にトラブルが発生したときの対処法もあわせて紹介しますので、参考にしてください。

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不動産売却時に発生するトラブルの事例を、5つ紹介します。

不動産売却時に発生するトラブルの事例を、5つ紹介します。

トラブル事例①隣家との境界問題

不動産の売却を決めたとき、最初にトラブルになりやすいのが隣家との境界問題です。
昔は隣家との境界は、間に立てたブロック塀の真ん中を境界とすることが一般的でした。
その場合、そのブロックがどちらの所有物なのかがわからなくなってしまうことがあります。
ブロック塀を立てたほうが所有権を主張したとしても、もう片方にしてみればブロック塀の半分の敷地は自分の所有であるわけですから、簡単に認めるわけにもいきません。
また古い土地の場合、土地の境界を示すための「境界杭」が打たれていないこともあります。
売却するためには境界を確定するために測量を行う必要があり、どちらが費用を負担するかでトラブルになることも多いようです。

トラブル事例②仲介手数料や支払時期の理解相違

不動産会社を利用して売却をするときには、仲介手数料の金額や支払時期でトラブルになることもあります。
不動産売却の仲介手数料は、たとえば取引金額が400万円以上の場合なら「取引額の3%+6万円+消費税」と上限額が決まっています。
しかし売主に仲介手数料を伝えていなかった場合に、あとから金額を知って驚くケースもあるようです。
取引金額の3%とはいえ、不動産取引金額は高額になりがちなので、数十万円の出費になるためトラブルに発展することも。
仲介手数料については、金額はもちろん支払時期を売買契約時にするのか、最後の決済時にするのか、なども決めておくことが大切です。

トラブル事例③重要事項説明書の不告知

不動産取引をするときには、契約をするまでに買主に対し、重要事項の説明をする義務があります。
たとえばその物件で以前事故があった、屋根から雨漏りしている、工場からの振動で家が揺れるなど、「知っていたら買わなかったのに」と思われてしまうような事柄は、あらかじめ買主に伝えなければなりません。
このような事実を伝えていなかった場合、あとでその事実が発覚した際に、契約の解除など大きなトラブルに発展する可能性があります。
賠償責任を負わされるケースもあるので、買主に伝えておく必要があることは、すべて伝えるようにしてください。

トラブル事例④契約の解除

買主とのトラブルとして多く報告されるのが、契約を結んだあとのキャンセルです。
正式に契約を結んだあとのキャンセルは、買主側から違約金を請求できるので、覚えておきましょう。
ただし「そんなことを聞いていない」と買主が主張し、トラブルになるケースもあります。
契約を結ぶ時点で、解約についての項目を、双方そろって確認しておくことが大切です。

トラブル事例③買主の不払い

契約を交わしたにもかかわらず、買主がいつまでたっても支払いをしないといったケースも、稀に見受けられます。
ローンを組んで支払いをするつもりの場合には、ローンの審査に通らなければ買主は支払いができません。
「ローン審査が通らなかったので契約をなかったことにしてほしい」と、買主が主張することも考えられます。
ローンの審査が通らなかった場合のキャンセル料などについても、あらかじめ取り決めておくことが大切です。

あわせて読みたい|中古不動産のリフォームは不要?売却を成功させる修繕のポイント

不動産売却時のトラブルを回避する方法

不動産売却時のトラブルを回避する方法

前章で紹介したような、不動産売却時のトラブルをできるだけ回避する方法を2つ紹介します。

回避法①不動産会社からしっかりと説明をうける

不動産の売却をするときに、トラブルをできるだけ回避する最良の対処法は、不動産会社からしっかりと説明を受けることです。
トラブルは、売主と買主の間に発生するものが多数を占めます。
その多くは情報共有が正しくなされていなかったり、双方の認識がすれ違ったりすることが原因です。
不動産会社は売主と買主を「仲介」、つまり両者の間に入ってとりまとめるのが仕事であり、そのようなすれ違いを発生させるべきではありません。
そのため両者で認識のズレが生じないよう、双方に対してしっかりと説明するのが不動産会社の役割です。
不明な点があるときに、難しい不動産用語なども多いかと思いますが、理解できるまでしっかりと聞くことも大切です。

回避法②売買契約書を隅々まで確認しておく

不動産売却時に発生する可能性があるトラブルをできるだけ回避するためには、売買契約書をしっかりと読み込み、内容を理解しておくことも大切です。
契約書は、売買の金額から契約解除に関する事項まで、売買に関して決めたこと、守るべきことがすべて記載されています。
不動産の専門用語など、少し読んだだけではわからない部分があるかもしれませんが、内容を理解できるまで隅々まで読み下しておくようにしましょう。
読んでわからない部分については、理解できるまで不動産会社に質問をして、疑問と不安を残さないようにしておくことが大切です。
とくに契約解除に関する部分は、買主とのトラブルが発生しやすい箇所なので、しっかりと確認しておくと、万一の際でも慌てず対処が可能になるでしょう。

回避法③瑕疵(かし)に関する契約不適合責任を理解しておく

不動産を売却するときには、重要事項説明書で買主が知っておくべきことを伝えておく必要があると前述しましたが、これを怠ると「契約不適合責任」を問われる可能性があります。
契約不適合責任とは、契約時に伝えられた内容と異なる点があった場合には、買主が売主に対して契約の解除や損害賠償責任を求められることです。
契約するときに、たとえば重要事項説明書になにも記載がなかったのに実際には雨漏りしていたような場合には、瑕疵があったとしてのちのち大きなトラブルに発展する可能性があります。
物件を売却するときには、マイナス事項があっても、買主にすべて正直に伝えておくことが、のちのちのトラブルを防ぐためには重要です。

必読|空き家を売却するべき理由と主な売買方法とは?

不動産売却時にトラブルになってしまったときの対処法

不動産売却時にトラブルになってしまったときの対処法

不動産売却時に買主とトラブルになってしまった場合には、自分で対処しようとせずに、まずは仲介を依頼している不動産会社に相談するようにしてください。
場合によっては弁護士などを紹介してくれるでしょう。
もし万が一、不動産会社ともトラブルになってしまった場合には、全国宅地建物取引業協会や、全日本不動産協会など業界の専門家に、どのように対処すればいいのか相談することも一つの手です。

とにかくわからないことを野放しにしないこと、不動産会社をはじめとした不動産売買の専門家に相談することが大切ですね。

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まとめ

不動産を売却するときには、トラブルをできるだけ未然に防ぐようしっかりと契約内容を理解することが大切です。
また、のちのち問題になることを避けるためにも、売却に不利と思えるような不具合などについても、不動産会社と買主に、事前にすべて伝えるようにしましょう。
もしトラブルが発生した場合には、個人で対処しようとせず、業界の専門家に相談するようにしてください。

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