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売却した不動産を引き渡しするために売主が必要な準備と当日の手順

不動産のこと

福田 善行

筆者 福田 善行

不動産キャリア17年

【不動産】家を売るとき買うときはFReeYへ!

売却した不動産を引き渡しするために売主が必要な準備と当日の手順


不動産を売却するときには、不動産会社と仲介契約をして買主を探し、内覧をして売買契約を結ぶなどすることがたくさんあります。
買主と売買契約を結ぶとひと安心してしまいますが、引き渡しが完了するまでにもさまざまな準備が必要です。
そこで今回は、売却した不動産を引き渡しするまでに売主がしておくべき準備と、引き渡し当日の手順を解説します。
引き渡しをスムーズに進められるよう、流れを頭に入れておきましょう。

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売却した不動産を引き渡しするための準備

売却した不動産を引き渡しするための準備

売却した不動産を引き渡しするまでに、売主がしておくべきことは4つあります。

●所有権移転登記の準備
●抵当権抹消の準備
●測量や境界確認の実施
●引っ越しと転居手続き


どのような内容か順番に見ていきましょう。

所有権移転登記の準備

売却した不動産は、引き渡しの期日に売主から買主に所有権を移転します。
移転登記自体は、司法書士が行いますが、必要な書類などを準備しておかないと当日所有権を移転できなくなってしまうため注意が必要です。
所有権移転登記で必要な書類は、郵送申請の場合には以下のとおりです。

●登記識別情報(または権利証)
●印鑑証明書(発行日が登記申請する日より3カ月以内のもの)
●住民票
●固定資産評価額証明書
●司法書士への委任状


登記識別情報をなくしてしまった場合には、郵送による本人確認など特別な手続きが必要となるため、あらかじめ確認しておくようにしましょう。

抵当権抹消の準備

売却する物件に抵当権が設定されているケースでは、融資を受けている金融機関に残債を返済し、抵当権を抹消する準備をしておきます。
抵当権抹消には、金融機関によっては3週間以上かかることもあります。
金融機関とのスケジュール調整が必要なので、不動産会社や司法書士とも相談しながら早めに準備を進めましょう。

測量や境界確認の実施

売却する不動産の境界が明確になっていない場合などは、土地家屋調査士に依頼して測量し、境界を確定します。
境界を確定するときには、隣地の所有者の立ち会いが必要になるので、立ち会いをお願いしたうえでのスケジュール調整も必要です。
境界が越境している、互いに境界に納得しないなどトラブルが発生したときには、調整が長引くことも考えられるため早めに準備する必要があります。

引っ越しと転居手続き

不動産を引き渡しするときまでに、新しい家に引っ越しをしておく必要もあります。
残すもの、残さないものを引き渡し条件で明確にしておかないと、「エアコンを持っていくとは聞いていない」などトラブルになる可能性があります。
あわせてガスや水道、電気などの公共料金の清算も忘れないように気をつけましょう。

売却した不動産を引き渡し当日の手順

売却した不動産を引き渡し当日の手順

準備が整いあらかじめ取り決めた期日を迎えたら、いよいよ実際の引き渡しとなります。
引き渡し当日は、以下の手順で進みます。
1. 残金の決済と所有権移転登記
2. 税金や管理費の精算
3. 仲介手数料の支払い
手順をひとつずつ確認しておきましょう。

1. 残金の決済と所有権移転登記

一般的に引き渡しは、売主から買主への所有権移転と、買主から売主への残金の支払いを同時に行います。
これは売主が所有権を移転したのに残金を受け取れなかった、買主が残金を払ったのに所有権が移転されなかったというトラブルを防ぐためです。
当日は、まず買主から売主に残金を支払い、住宅ローンを利用するときには融資が実行されます。
残金を受け取った売主は領収書の発行とともに、所有権移転登記に必要な書類を買主にすべて引き渡し、一般的には司法書士が所有権移転登記の申請を行う手順です。
なお、売却する不動産に抵当権が設定されているケースでは、抵当権の抹消手続きも同時に行います。

2. 税金や管理費の精算

固定資産税や都市計画税などの税金や、管理費などについては、日割り計算したうえで売主と買主の双方が負担します。
引き渡し前日までは売主が、当日以降は買主の負担とするのが一般的です。

3. 仲介手数料の支払い

残金と税金などの精算が終わったら、不動産会社に対して仲介手数料を支払います。
仲介手数料は上限が以下のように定められており、不動産会社は上限以上の請求は禁止されています。
不動産の売買価格      仲介手数料の上限
200万円以上300万円未満   :5% + 消費税
300万円以上400万円未満   :4% + 2万円 + 消費税
400万円以上         :3% + 6万円 + 消費税
仲介手数料を支払い、不動産会社から領収書を受け取ると、引き渡しは終了です。

売却した不動産を引き渡し後に支払うべき税金

売却した不動産を引き渡し後に支払うべき税金

売却した不動産を引き渡したあとに、場合によっては税金の支払いが発生するかもしれません。
支払いが生じるかあらかじめ計算し、見込みを立てておかないと、売却で得た金額を全額費やしてしまうと税金の支払いに支障が生じる可能性があります。
ここでは不動産を引き渡したあと、どのような税金が発生するのかを確認しておきましょう。

利益が出たら所得税と住民税が課される

不動産を売却したことによって譲渡所得が発生したときには、所得税と住民税が課されます。
譲渡所得の計算方法は以下のとおりです。
譲渡所得金額=譲渡価格-(所得費+譲渡費用)-特別控除
所得費:不動産を取得するためにかかった購入費や仲介手数料などの費用。建物については減価償却費を差し引いて計算します。
譲渡費用:不動産を売却するためにかかった仲介手数料などの費用。
特別控除:売却した不動産がマイホームなどの居住用財産だったケースでは、3,000万円の特別控除、買い換えの特例などが受けられる場合があります。
譲渡所得を計算する際に差し引ける特別控除には、それぞれ適用条件があるため、該当するか確認しましょう。
特別控除を差し引いたうえで譲渡所得金額がプラスになったときには、その金額に対して所得税と住民税の2種の税金が課されます。
とくに住民税は見落としがちですが、金額が大きくなることも多いので、利益が出た場合には、あらかじめ見込みを立てておくようにしましょう。

損失が出たら「譲渡損失と損益通算及び繰越控除の特例」が受けられる

譲渡所得は分離課税であるため、損失が出たときでも通常はほかの所得と損益通算はできません。
しかしマイホームに限っては、売却や買い換えで損失が出た場合には、一定の要件を満たせばほかの所得から損失を差し引ける「譲渡損失と損益通算及び繰越控除の特例」を受けられます。
たとえば700万円の給与所得がある人が不動産を売却し、300万円の譲渡損失が出たときには、700万円から300万円を差し引いた400万円で所得税などの税金を計算してもらえます。

利益・損失のどちらが出た場合も確定申告が必要

不動産の売却によって譲渡所得が発生した、あるいは譲渡損失が出たときには、確定申告が必要です。
譲渡所得を計算し、特例を受ければ所得がマイナスになる場合には、納税自体は不要になります。
しかし、特例を受けるためには確定申告をする必要がある点には注意が必要です。
確定申告は、原則として毎年2月16日から3月15日の期間で実施されます。
不動産を売却したときには、期間内に忘れず確定申告を行いましょう。

まとめ

不動産を売却したときの、引き渡しまでの準備と当日の手順、売却により発生する税金について紹介してきました。
不動産売却では、引き渡し当日に残金を清算すると同時に、所有権移転や抵当権抹消などを行います。
書類に不備があるなどすると、当日に引き渡しが完了せず、買主にも多大な迷惑をかけることにもなりかねません。
手順を確認したうえで、準備は早め早めに進めましょう。

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