任意売却の陰で発生するハンコ代とは?その相場と発生する方などを解説

不動産のこと

福田 善行

筆者 福田 善行

不動産キャリア17年

【不動産】家を売るとき買うときはFReeYへ!

任意売却の陰で発生するハンコ代とは?その相場と発生する方などを解説

夢のマイホームを購入したのは良いけれど、転職や会社の業績悪化などにより収入が減り、住宅ローンの返済が難しくなった場合、任意売却が1つの手段として浮かびます。
ただ借入先が複数ある場合、ある問題が発生する恐れがあり、それがハンコ代と呼ばれるものです。
ではそのハンコ代とはどういったものなのか、その相場や発生する方について解説していきます。

任意売却の際のハンコ代とはなにか

任意売却の際のハンコ代とはなにか

家を購入するにはほとんどの場合住宅ローンを利用しますが、そのとき金融機関などの債権者は利用者である債務者が購入する不動産を担保にしてお金を貸し出します。
この権利を抵当権と言い、債務者が返済できなくなったときに備えてこの権利の設定をおこない、ローンの完済時にその抹消登記をおこなうわけです。
そしてローン支払いの途中で返済が不可能になった場合、担保であるその不動産を売却して返済に充てるのですが、なかには売却額が返済額を下回るケースがあります。
そのとき取られる方法の1つが任意売却で、借入先の金融機関の了承が得られた場合にのみ、返済額に及ばない金額でも市場で売却ができる仕組みとなっています。
ただ一般的には借入先は1つですが、なかには複数の金融機関から融資を受けているケースがあり、この場合は当然ながらすべての金融機関の了承が必要です。
そうして得られた売却代金ですが、ほとんどの場合もっとも多い額を融資した第1抵当権者への返済に充てられ、第2・第3抵当権者までそのお金が回ってくるのはまれです。
例を挙げると、第1抵当権者が1,000万円、第2抵当権者と第3抵当権者がそれぞれ500万円ずつの融資をおこなっていたとします。
任意売却でその物件が1,200万円で売れると、第1抵当権者はそこから1,000万円全額を回収できますが、第2抵当権者は500万円のうち200万円しか回収できません。
さらに任意売却はほぼすべてのケースで売却額よりもローンの残債のほうが多いオーバーローンとなるため、第3抵当権者になると回収できないわけです。
また売却額が800万円であれば、第2・第3といった後順位抵当権者だけでなく、第1抵当権者で残債の回収ができなくなるケースも考えられるのです。
そうなると第2・第3抵当権者としては任意売却をしても、お金が戻ってくる保証がないため、承諾するわけにはいかないのが普通の考え方と言えます。
債務者としてはそれでも返済をしなければいけないため、その第2・第3抵当権者になんらかの便宜を図る必要があり、このときに用いられるのがハンコ代なのです。
一方で競売といった方法もありますが、競売であれば売却額が時価の60〜70%となるため、債務者や第1抵当権者は是が非でも任意売却での売却にこだわりたいわけです。
つまりハンコ代とは後順位抵当権者に対して、任意売却をおこなったうえで、抵当権を外してもらうその協力に対して支払うお金を言い、担保解除料とも呼ばれています。

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任意売却でのハンコ代の相場

任意売却でのハンコ代の相場

後順位抵当権者の協力を得るために、どれくらいの金額を用意すれば良いのか、実のところ明確な規定があるわけではなく、個別交渉により決められていきます。
第1抵当権者と違い、複数の後順位抵当権者は売却によるメリットはほぼないに等しく、配当が1円も受け取れないといったケースも珍しくはないのです。
後順位抵当権者も融資する際に、それを想定したうえで抵当権設定や仮差し押さえ登記をおこなっているため、もともと1円でも回収できれば、といった姿勢なわけです。
実際、家庭裁判所による競売が始まってしまえば、市場相場よりも低い価格での取引となり、後順位抵当権者は債権を回収できない状況となります。
1円も回収できない場合、競売がおこなわれる前に任意売却を了承し、その代わりとしてハンコ代をもらったほうがお得と言えるのです。
そう考えると債務者としては、債権者からの不当な額のハンコ代に応じる必要はなく、競売になれば結局債権者が困るだけで、ここはじっくりと折り合いをつけるほうがお得となります。
ハンコ代の額についての規定はないと先に述べていますが、住宅金融支援機構はその基準を明確にしていて、そのほかの金融機関もそれを参考にしていると言われます。
住宅金融支援機構とは、一般の金融機関に対し住宅の建設などに必要な資金の融資支援などをおこなう機関を言い、フラット35の提供はよく知られているところです。
この住宅金融支援機構の規定によれば、ハンコ代の目安としてまず第2順位の抵当権者に対しては30万円、または残元金の1割のどちらか低い額となっています。
続いて第3順位抵当権者は20万円か残元金の1割のうち低い額、第4順位抵当権者は10万円、または残元金の1割のいずれか低いほうといった設定です。
これを見る限り、後順位抵当権者が要求する額がこれ以上の場合は支払う必要はないとも言え、債務者としてはこの基準を元にハンコ代の交渉をすると良いでしょう。
住宅金融支援機構以外から借入れの場合は、10万円~100万円と相場には幅がありますが、住宅ローンの利害関係者同士のつながりがあり、交渉は比較的スムーズに進みます。

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任意売却でハンコ代が発生する方としない方との違い

任意売却でハンコ代が発生する方としない方との違い

ハンコ代は債権者への配分が本質としてあるため、配分が見込めない債権者としては任意売却に応じ、その代わりに債務者に見返りを求めるといった性格を持ちます。
つまりハンコ代が発生する方は、なんらかの手段を用いて残金の回収をしたい方であり、具体的には消費者金融がその大半を占めているのです。
逆にハンコ代が発生しない方は、この配分でもめない方であり、その代表的な例としては、債権者が一人しかいないといったものがあります。
債権者が一人だけであれば、配分でもめようにもその相手がいないわけで、単純に売却代金を第1抵当権者として受け取るだけです。
またオーバーローンなどで売却額がローンの残債よりも低い場合でも、その債務者との話し合いのなかで、どう返済していくのか決めれば良いだけの話なのです。
また、別のケースとしては、たとえ債権者が複数いる場合でもその全債権者の債権額の合計よりも高い売却額で売れた場合で、こちらもハンコ代は発生しません。
ただ、競売はもちろん任意売却においてもその債務の合計額以上で売れる可能性は低く、このケースは実際にはほぼ存在しないものです。
この債権者が複数いるケースは先述のとおり、後順位抵当権者が消費者金融である場合が多く、第1抵当権者と違い、紳士的な対応が期待できないわけです。
彼らとしてはなんとしてでも債権の回収を図ろうと、第1抵当権者を標的にした作戦を練ってくるわけですが、それが裏ハンコ代と呼ばれるものになります。
任意売却には債権者全員の同意が必要なため、後順位抵当権者は第1抵当権者がそれに合意したのを見計らって、そこに法外なハンコ代を請求するわけです。
後順位抵当権者全員の合意が欲しければ、その法外な額を支払わなければならず、その後の配分交渉を優位に進める目的のためにこういった方法をとるのです。

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まとめ

住宅ローンが払えず、仕方なく任意売却となる場合、ハンコ代について理解しておく必要があります。
その際、債権者の言うとおりの額を支払う必要はなく、毅然とした態度で交渉に臨みましょう。
また、すべてのケースでこういった支払いが発生するわけではないため、自分のケースと照らし合わせて判断してください。

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